Oerlikon (エリコン) は、Smartsheet でアジリティを高めることに成功し、ポートフォリオの可視化を終えました。
プロジェクトとポートフォリオの管理の効率を高めるため、Oerlikon (エリコン) は Smartsheet を使って新しいワークフローを導入しました。この変更の結果、プロジェクトの優先順位付けが改善され、レポートが速くなり、プランニングをよりスマートに行えるようになりました。
「プロジェクトのステータスと予算に関するすべての情報は、最初から最後まで Smartsheet に一元化されます。これにより、IT ベースのすべての取り組みとプロジェクトに渡る包括的な視点と最大限の透明性をグローバルに得ることができます。」
Oerlikon IT Solutions (エリコン IT ソリューションズ)、グローバル SAP 管理責任者兼 SAP IT プログラム マネージャー
スイスに本社を置くグローバル テクノロジー グループ Oerlikon (エリコン) は、世界をリードするコーチング テクノロジーを、自動車、メディカル、工具、テキスタイル、航空宇宙産業などの先端産業に提供しています。そのソリューションは、素材、コーティング装置、コーティング サービス、エンジニアリング、一貫生産のポリマー工場全体に及びます。企業は 1 万 1,000 人以上の従業員を雇用して、製品とサービスを 37 か国の各地に提供しています。
2018 年に、Oerlikon (エリコン) はクライアント ポートフォリオを急激に広げ始めました。この動きによってプロジェクトの優先付けと管理を改善する必要が生じました。それ以前は、プロジェクトに関する意思決定は「声が大きい人の一存」に基づいていました。Oerlikon (エリコン) は、透明性がある客観的なプロセスに移行して、プロジェクトをビジネス価値に基づいて評価したいと考えました。そこで、こうしたギャップを埋めるために段階的な改善を行いました。その第一歩が 2018 年後半の需要管理プロセスの導入です。2019 年までに、Oerlikon (エリコン) は最初のプロジェクト管理オフィス (PMO) を確立しました。
プロジェクト管理の移行は、企業が進める他の主要な変革と大きく重複していました。「SAP のグローバル ロールアウトでは、プロジェクトのために IT 能力とビジネス能力がすべて吸い上げられ、社内でリソースをめぐる争いが生じました。必要な、あるいは当然の IT サポートを受けられなかったために、仕事で不満が出るようになりました。」と、Aeschlimann 氏は打ち明けます。これにより、もっと構造的かつ透明度の高い方法でプロジェクトに優先順位を付けて管理する必要性が決定付けられました。
PMO を確立した後、Oerlikon (エリコン) はまだやるべきことがあると気付きました。「次のステップは、リアルタイムにデータを分析してプロジェクトとタスクに費やされた時間を評価する、IT サービスとプロジェクト用のグローバルな時間追跡システムを実装することでした。これを使えば、Oerlikon (エリコン) 全体の戦略の重要な側面である KPI に基づいてプロジェクトに優先順位を付けることができます。」と、Oerlikon IT Solutions (エリコン IT ソリューションズ) のグローバル SAP 管理責任者兼 SAP IT プログラム マネージャーである Mandy Aeschlimann 氏は言います。チームは、ヨーロッパを拠点とする Smartsheet のプラチナ パートナー、Agile Management Experts (アジャイル マネジメント エキスパーツ) (AMX) との共同作業を決めました。
新しい時間追跡システムが Smart Grid を使ってロール アウトされ、すべてのサービスとプロジェクトがグローバルにつながりました。この変革を加速するため、Oerlikon (エリコン) には自社で簡単に適応およびカスタマイズ可能なデータ アグリゲーション プラットフォームが必要でした。「Smartsheet の柔軟性が決定打となって、これを使うことが決定されました。現在は、毎回コンサルタントに連絡を取る必要もなく修正を行うことができます。私たちには、そこが重要なのです。」と、Aeschlimann 氏は言います。
意思決定と優先順位付けを改善
確実に企業戦略に従うため、IT プロジェクトとビジネス プロジェクトは、オーガニック成長、効率と人、インオーガニック成長 (合併と買収) という 3 本柱の下に分類されました。これにより、データに基づいてプロジェクトの優先順位付けを行う方法が明らかになりました。
「Smartsheet を使って、ユーザー フレンドリーでチームにとって便利な方法でプロジェクトを見直し、承認し、優先順位付けをするための新しいプロセスを構築しました。」と、Oerlikon IT Solutions (エリコン IT ソリューションズ) の IT プロジェクトおよびポートフォリオ管理責任者の Julia Gummert-Loellke 氏は言います。標準化されたテンプレートはどのプロジェクト マネージャーに対しても共通ですから、あらゆるリクエストを同様の条件で一元化して確認することができます。
プロジェクトは、どこで生じたものかに関わらず、誰にとっても同じ必要プロセスを辿ります。「例外はありませんし、優先順位は操作できません。優先順位は、そのプロジェクトが Oerlikon (エリコン) の戦略をどれだけ効率的にサポートするかを示す KPI に基づきます。」と Gummert-Loellke 氏は言います。
リアルタイム ダッシュボードで最大限の透明性を
「Smartsheet のリアルタイム ダッシュボードを介してレポートを管理します。つまり、毎月 IT 運営委員会に提出するために座って手作業でレポートを準備する必要はないということです。」と、Aeschlimann 氏は言い加えます。これにより、チームは付加価値を高めるためのタスクに集中できるようになります。
「プロジェクトのステータスと予算に関するすべての情報は、最初から最後まで Smartsheet に一元化されます。これにより、IT ベースのすべての取り組みとプロジェクトに渡る包括的な視点と最大限の透明性をグローバルに得ることができます。」と、Aeschlimann 氏は言います。結果として、すべての事業部門が、自分のプロジェクトがポートフォリオ全体との関連ではどういう位置付けになるのかを知ると同時に、リーダーシップ チームは進捗と支出をリアルタイムで追跡して意思決定に活かすことができます。集めたすべてのデータは、責任者が正確に翌年の予算を見積もるのにも役立ちます。
プロジェクトの成功は、テクノロジー パートナーを含め、すべての関係者が喜ぶものです。「透明性を高め、共同作業の形をより優れたものに作り直し、すべての関係者にあらゆる種類の情報について信頼できる唯一の情報源を提供することで、Oerlikon (エリコン) がプロジェクトの管理方法を変革するお手伝いができたことを嬉しく思います。」と、AMX ドイツ GmbH のシニア ソリューション コンサルタント、Vlera Hetemi 氏は言います。「AMX チームはスイスのプフェフィコーンにある Oerlikon (エリコン) の事務所と協力してきました。何度もブレインストーミングを行い、さまざまな関係者と会い、Oerlikon (エリコン) 側の Smartsheet 推進者と一緒にソリューションを構築しました。」
使いやすさを高めるテンプレート
Smartsheet のパワー ユーザーとして、Aeschlimann 氏と Gummert-Loellke 氏は、他のユーザーがプラットフォームから最大限に価値を引き出せるよう支援しました。「プロジェクト用のテンプレートを使っているので、簡単にポートフォリオをステアリングしたり、レポートをプルしたりできます。新しいソリューションの構築時には、コンサルタントによるサポートがあります。一度プロジェクトを一緒に行えば誰でもプロセスに詳しくなり、自分で Smartsheet でのプロジェクトを開始できます。」と、Aeschlimann 氏は言います。
「テンプレート ダッシュボードは約半日で設定できます。非常に直感的です。Smartsheet には既にあらゆる要素が含まれていて、それを追加するだけで済みます。その後、データを 1 回入力するだけで、プロジェクトは自動的にロールアウトされます。このプロセスにより、社外から雇い入れた人のオンボーディングが速くなります。」と、Gummert-Loellke 氏は言い加えます。
Smartsheet を使うことにより、Oerlikon (エリコン) はプロジェクトとポートフォリオの管理を簡素化して複数のプロジェクトに渡る完全な可視性を得ただけでなく、共同作業に適したアジャイルなプロジェクト管理アプローチも導入しました。「この手法にはフィードバックと参加を歓迎する順応性のある環境が必要ですが、それだけのことは Smartsheet を使えば実現できると思います。」と、Aeschlimann 氏は結論付けています。